御尊像は何故黒い?

 

 本山宥清寺に伝わる高祖御霊像はその昔、日蓮聖人の高弟の日法上人というお方が刻まれて、日蓮聖人自らお魂を入れられたという、それは由緒正しいご木像です。

 

 もともとは極彩色であったのですが、以来六百年以上も沢山の方々に拝まれて、ローソクのススやお線香の煙りで黒くなったというよりは、古色ゆかしくなられたと言うべきでしょう。

 

 開導聖人は、その古色ゆかしいおもむきを、そのままご信心としていただくべきと、本山御霊像にならって黒くされたのです。ちなみに、一言付け加えますと、本山の御霊像は、国の重要文化財に指定されています。

*本門佛立宗宗務本庁 『お給仕入門』より