R5年8月の俳句:短歌:川柳 投稿壇  

 

俳句

○○青木幸子(事務局職員)

◎炎ゆる雲雲切りさき前へ新幹線

●寸評「もぐもぐ」と沸き立つ雲を割く様にして走って来る新幹線ですね。捉え処は、なかなか勇ましく暑さを忘れさせてく

 る句ですがね、言い回しをもう少し考えましょう。先ず、「炎ゆる雲」は入道雲の事でしょうし、此処は「峯雲」と捉え

 中七も詩情を濃くして 

☆添削 『峯雲を切り裂いて来る新幹線』

 

○○大和佳子(松原教区)

◎青空に雲の絵の具でかき氷

●寸評 晴れ渡った空にかき氷の形をした雲が見えたのですね。凄い発見です。ですが、もくもくと湧く雲を見て「あの雲を

 絵の具にしてかき氷を描きたいなぁ」といった句にも解釈出来ますね。発見を更に凄く感じます。動詞を省略しての句で

 すから思が定まらなのです。

☆添削 『かき氷を雲の絵の具に描いた夢』

 

 

○○渡邉孝之(江曽島教区2部)

◎古塔婆朽ちてながきや夏の露

●寸評 何年も前から朽ちはじめている塔婆の推移を詠っているのでしょうか。年が経てば朽ちるであろうし、もう少し

 言葉を整理しましょう。そして、上下の名詞を割け「塔婆」に重心を置いて。

☆添削 『夏の霧になお朽ちてゆく古塔婆』or動詞を省略して『夏の霧なおも朽ちんと古塔婆』

 

◎河石に独り腰掛鮎を食む

●寸評 簗場の茶屋で料理の鮎を食べているのでしょうか。釣った鮎を料理しての事でしょうか。此処は大きく具象し直し

 て見ましょう。

☆添削 『腰かけて釣ったばかりの鮎を食む』とでもすれば、隠された河原石も自然に想像されてくると思います。

 

◎生き返る心地うれしや冷や奴

●寸評 夏の嗜好のひとつとも云える「冷奴」を目の前にして嬉しい気持ちが解ります。掲句は、それを上五から中七で

 全て言い切っているように見えますが、上五から中七の「言わずもがな」の12文字でその詩情を壊しているが残念です。

 その心地を嬉しいと言わず、例えば驚きにしてみます。

★添削 『喉の奥までよみがえる冷奴』(よみがえるを平仮名にして経過を感じさせる)

 

☆川柳

○○福田時子(江曽島教区2部)

◎これ旨い競いて頬張る新メニュー

●寸評 献立の新しいもの注文して届いた時、予期していたのとは比べようもなく美味しかったのですね。

 おいしいおいしいと呟きながら食している光景が浮かび上がります。何を注文したのか何が目の前に届いたのか省略され

 想像が膨らんでいいですね。唯、中七が8文字になっています。俳句では絶対避けるところですが如何でしょう。

 『これ旨い』と上五に助詞を入れて見ませんか。また、「・・・言って』あるいは『・・・急ぎ』なら7文字で収まり

 ますが。

 

☆人生訓

○○岡田三枝子(城東教区3部)

◎人生は大切なのは過去でも未来でもない 

  一度きりの今である!

 

◎誰もが人生の終着点に行くその時あー生きてきて

  良かったと思えるように!

 

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