R6年7月の俳句:短歌:川柳 投稿壇  

 寸評:推敲:選者=片桐基城先生

☆皆さん、月を追って綺麗に詠っていますね。俳句に於いて絶対に回避すべき季重り句も

 少なくなりました。これは、日頃の精進の結果であろうと思っています。

 後は効用ある動詞の活用・助詞の遣い方と云ったところでしょうか。 

 【毎月の投稿〆切日=15日】

 

☆俳句の部

角田和道:今光教区一部

一席「蝉しぐれ二人で歩む幸の道」

寸評:ご夫婦でしょうか。降るように鳴く蝉の道を散歩しているのですね。言葉に無駄のない句ですが

    山本山句です。上五に助詞を使い「みんみんの・・・」なら絶対的に①ですが。

 

渡邉孝之:江曽島教区二部

二席「大の字に寝入る孫らの夏座敷」 

 ・寸評:幸せそうに寝ているお孫さんが見えてくるいい句です。ですが、孫俳句と云い嫌われていますので

     孫を想像の世界とし、中七「すやすや寝入る」で孫が省略されます。

 

金子龍夫:江曽島教区二部

三席「スイカズラ夫婦仲良く八十路坂」

寸評:この句も山本山句です。「仲良く」でご夫婦を想像させて夫婦を削り、また「忍冬の花」と云う季語で

    とも思いましたが、下五を「八十路かな」では如何でしょう。

     

大和佳子:松原教区

◎「雨に濡れ土手の紫陽花生き生きと」

寸評:そぼ降る雨に活き活きとしている、紫陽花を綺麗に汲み取った素敵な句です。土手に見たのでしょうが、

    想像の場として省略「紫陽花のみな活き活きと」にしたいですね。

〔青木幸子:事務局職員〕

「白驟雨敗北の背にそっと手を」

寸評:夕立の気配のなか競り合っている屋外球技ですね。敗北をしたとき降る雨の中、親が居に頑張ったねと

    言っているようです。「白驟雨」は無いので「驟雨」of「白雨」を。

 

〔鈴木サト子:石宮教区

 「つゆ前の紫陽花愛でるふたりづれ」

 寸評:そろそろ梅雨に入ろうとする時の紫陽花の綺麗さを詠っていますが、雨滴を浴びた紫陽花は殊更に綺麗

    なので、季重りの上五を変え「雨に濡れた」、「雨に濡るる」  ※濡=ぬれ

 

〔林  弘:壬生教区二部

「田植晴穂先は山を突き抜ける」

寸評:田植え後一か月半くらい経つと穂が出てきますので、田植えをするのに田植えをするのによく晴れた日と

    云うところに躓きましたね。「稲の穂の・・・」なら①に推したい句です。

 

〔金子敏江:江曽島教区二部

△「山道の木々の合間に青時雨」

寸評:青葉の頃、雨が上がった後の路を歩いていると、ぽっつんと雨粒が落ちて来る、季語「青時雨」の掴みどころは    

    大変いいのですが、季語を説明している上の十二文字が勿体ない詠い方です。路を歩く時だから道も省略して

    『音もなく首にポッツンと青時雨』

 

 

〔角田則子:今光教区一部

 ▼「佃島神輿担ぐ日あと二年」

寸評:下町風情溢れる佃島のお祭りに、毎年神輿を担いでいるのですね。健康的で楽しい句ですが座五が寂しいです。

    まだまだ頑張って下さい。上五・中七に助詞を加え構成も変えて見ましょう。『佃島の神輿を担ぐ日昨日今日』

    或いは『今年また神輿を担ぐ佃島』

 

 

 

 

 

☆短歌の部

〔石川けい子:城東教区

・「夏近し田んぼに映る夕焼けがあまりにきれい明日も天気」

・寸評素晴らしい夕焼けの景に出会ったのですね。後の七七文字等を、もっと綺麗に「暮れ泥む田圃に映える夕焼けに

 明日の天気を心に描く」と纏めてみましたが如何でしょう。

 

〔福田時子:江曽島教区二部〕

・「旨そうにコーヒー飲みて姉笑う心安らぎ時間よ止まれ」

・寸評:珈琲は、日本人の国民病ともいう糖尿病予防に効果があるそうです。その珈琲を飲む安らぎの時ですね。

    「美味しそうに・・・笑う姉こころ安らぐ刻よ止まれ」では如何。

 

〔ノックアウト〕

・「大丈夫健康維持で散歩いき帰りでどしゃ降り風邪をひく羽目」

・寸評:「大丈夫」土砂降りにあってもの事なのでしょうか。「今朝もまた」にして、土砂降りと強く云いたい

    でしょうが「帰りの雨に」で、酷い雨が想像できますよね。

 

〔清澤 剛:壬生教区一部〕

・「年老いて固いせんべもなんのそのおしゃぶりすれば離乳食」

・寸評:年は要らず「老いてなお」に、また、煎餅は硬いので「せんべ喰むのも」にしたら如何でしょうか。

    続く「すれば」からの報告結語が離れ過ぎていて・・・。

 

 

 ☆人生訓&人生標語

〔清澤久子 :壬生教区一部〕

 

 ・「失敗も後悔も付きものです喜びも笑いも付いて来るそんな

     人生繰り返しだから面白がって生きて行けばいいんだよ」

 

〔安保 孝:江曽島教区二部〕

 ・「マサカリ担いだ金太郎お前はいったい何した人」

 

 ・「亀を助けて竜宮城恩を仇で返され人生終了」

 

・「一寸法師が鬼退治はっきり言おう君じゃ無理」

 

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