R5年5月の俳句:短歌:川柳 投稿壇  

 

※片桐基城先生の寸評、5月号より再開されました。

 先生の忌憚無き寸評、読者の方々にも参考に成る事と存じます夫々の詠み手の句と共に

 味わって下されば幸甚に存じます。

 

※俳句

青木幸子(事務局職員)

◎春蕾や若人の背に応援歌

●寸評:花の蕾も膨らみ始めたころの外での球技、サッカー、或いは野球を観戦中に歌で応援しているのですね。

    その様子が良く解る句です。ですが、作者は季語を何処にどう置こうかと迷った事でしょうね。

    苦肉の「花蕾」は季語にはありません。

☆添削:「打ち合える球に蕾の膨らみぬ」 

◎灰色雲桜蘂降る白昼夢

寸評:前の句と違って考えさせられる句です。①上・下が名詞なので上下入れ替えられますので「山本山」と

    云われる句です。②上・中・下と三つ独立しているので「三段切れ」と言い、意味がバラバラなため

    嫌われている詠い方です。上五を「の」では如何かな。

☆添削:「曇天や桜蘂降る白昼夢」or「桜蘂のやおら降り来る白昼夢」

 

大和佳子(松原教区)

◎乱れ舞う桜吹雪の美しさ

●寸評:桜吹雪を「乱れ舞う」で良く言い表している俳句ですね。また、花=桜なので一字省略できます。

    俳句は楽しいとか哀しいとかは言わないのが原則です。

☆添削:「離れてはときに触れ合う花吹雪」

 

渡辺孝之(江曽島教区2部)

◎遠き日を偲び鞦韆風に揺れ

●寸評:「風に揺れるぶらんこに乗って遠い日を偲んでいる」のだと思います。(偲ぶは”~でいる”の連用形)そして、

     ぶらんこは揺らすもの揺れるものだから敢えて言わないでも解ることですから。

☆添削:「ふらここに乗ってはるかを偲びけり」

 

◎追憶の彼方子供に返りこぐ鞦韆

●寸評:「小さい子供になった心算で、ぶらんこを漕いで遥かな昔を思い出してる句ですね。「追憶」は過去を偲ぶ 

    ことですから「彼方」は似たような語なので、この場合は敢えて言わなくともいいのではないでしょうか。

    「追憶」を止めて三文字の「回視」にして。

☆添削:「ふらここや子供に返り回視する」or「子の頃の追憶をする半仙戯」〔半仙戯(はんせんぎ)=ぶらんこ〕

 

※短歌

福田時子(江曽島教区2部)

◎あぜ道に時を忘れて菜花摘む友にあげたしほろ苦き味

●寸評:この首の、接頭語の「ほろ」と苦いが付いた、名詞「味」で最後の七文字を占めていて歯切れよく綺麗に

    詠われていますね。短歌には余り詳しく無いのですが気が付いた処を参考までに言いますと、「あげたし」の

    過去形「し」は報告になりますので、俳句の場合は「報告するな」と言う事をご承知おき下さい。

☆添削:「あぜ道に時を忘れて菜花摘む友にあげよかこの苦き味」

 

※ことば集

岡田三枝子(城東教区3部)

◎一度きりの人生時間を活かした生き方次第

◎一度きりの人生の設計図自分でイメージを

  

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