R5年9月の俳句:短歌:川柳 投稿壇  

 ☆片桐基城先生9月号(俳句・短歌)総評

◎今月は、「詠おう」とする素材への触発力が何れの作品からも窺われました。

 これは、皆さんが普段から物の全てを俳人の眼を以て見ている結果と嬉しく

 思いました。後は、それらを如何に表現(具象)してゆくかですね。

 以上、私の身の丈の鑑賞と成りました事をご了解いただきます。

 皆様の次の力作をお待ちしています。

 

☆俳句

◇青木幸子(事務局職員)

◎「白球に草の花ゆれ打ち損ず」

●寸評=草の花が「ゆれ」ていると云うことから、打ち損じた球が草の花の前に飛んでバウンドしているのですね。

    その瞬間を良く捉えています。そうした触発こそ俳句にとって大切なことのひとつです。そして、次は

    それをどう表現するかなのです。掲句の場合、中七が下と跨り(またが)ますが、

★添削=「打ち損じの白球草の花に飛ぶ」

 

☆俳句

◇大和佳子(松原教区)

◎「ひぐらしの鳴き声ききて目を覚まし」

●寸評=昼寝している時でしょうか。いきなり泣き出した蝉の声に、ふっと目を覚ましたのですね。

    樹から樹へ飛び移った途端に鳴きだす蝉の習性に騙されるでもなく、転寝が覚めたその心を捉えてところが

    俳人の目です。句跨りに詠い下五も「けり」と潔く言い切りましょう。

★添削=「ひぐらしの鳴く声に目を覚ましけり」

 

☆俳句

◇渡邉孝之(江曽島教区2部)

◎「LRT行きつ戻りつ秋の声」

●寸評=次世代のLRTと称されていますが、宇都宮市内を走る路面電車の様子を、慌ただしそうに捉えたのですね。

    折しも秋のその様子を季語で見事に言い表していると思います。「慌ただしく」と解釈したのは、中七の

    二つの動詞がそう思わせてくれたのです。名詞名詞を避け助詞を入れ、

★添削=「LRTの忙しく過るよぎ)秋の声」

 

◎「空の下傷あと残し野分去り」

●寸評=野の草を薙ぎ倒すばかりの、九月一日のニ百十日に吹く暴風「野分」と言いますが、そうした風も吹き去った

    後の地の様子を掴んだのですね。その触発はなかなかの技量ですが、句の構成がちょっと乱れていますので

    その構成を考え直してみましょう。また、野分は地に空中を襲う暴風ですから、敢えて「空の下」と云わなく

    ともいいと思いますので省略します。

★添削=「傷あとを残し野分去りにけり」Or「傷あとを大きく残す野分かな」

 

☆短歌

◇福田時子(江曽島教区2部)

◎「早一年言葉のパズル興味持ち嬉しき出会い私の宝」

●寸評=起承転結の語彙を胸に鑑賞させていただきますと、

★添削=「嬉しさの募る出会いも早一年宝物なる言葉のパズル」

 

 

 

 

 

☆人生訓

◇岡田三枝子(城東教区3部)

◎「誰もが人生の終着点に行くその時

 あ~生きて来て良かったと思えるように」

 

◎「人生は大切なのは過去でもない未来でもない

 一度きりの今である」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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