《高祖日蓮大士ご降誕八百年慶讃》

 教化・法灯相続つづれ織り運動

○五月のご奉公のすゝめ

 今月の三十日は、佛立第八世講有日歓上人の祥月ご命日です。令和四年度の前期ご奉公の締め切りの月のでもありますので、各教区一戸のお供え教化必成を目標に気ばらせていただきましょう!

 

   ◇ ◇ ◇

 

① 前期ご奉公締め切り

 昨年の十二月一日に始まりました「令話四年度」のご奉公も、今月の三十日で前期ご奉公の締め切り日を迎えます。

 先月の「弘報」にも掲載させていただいたように、常照寺では「ヨコ糸教化」が未だ成就していません!

 佛立宗のご信心はどこまで行っても、菩薩道の実践をさせていただくご信心ですから、自分や家族の幸せをお願いするだけで終わったら、御仏のご本意に叶いません。

 お祖師様は、この末法濁世に上行菩薩のご再誕として日本国にお生まれになり、上行所伝の御題目を私たちにお伝えくだされました。

 本年は、その大恩あるお祖師さまのご降誕八百年の記念すべき年です。

 報恩のまことを尽くす時は今しかありません。勇気を振り絞ってお教化のご奉公に頑張らせていただきましょう!

 

御教歌

思へ人 祖師御出世の なかりせば

   御題目は 誰が手よりきく

      本門折伏肝要学の事・扇全十六巻二八六頁

 

② 日歓上人祥月ご命日

 佛立第八世講有日歓上人が麻布乗泉寺のご住職にご就任されたのは、明治三十四年十二月で御年三十三歳の時でした。

 当時の乗泉寺は荒れ寺で、雨漏りもひどく畳はボロボロ、おまけに御宝前は乱雑で御尊像も色がはげ落ちて見るも無惨な状態だったそうです。

 その状況下のなか、日歓上人は三時に起床なされて御宝前のお給仕、四時に開門の後は七時までお看経をあげられ、その後『寒参詣』を開始なされます。

 そうした不撓不屈の精神でご奉公なされ、十年後の明治四十四年の記録では、日歓上人の受持一組で一六四戸ものお教化を成就なされました。

 それから二十年間、口唱折伏のご奉公で現証ご利益を顕してのご弘通は、やがて大正十二年、日晨上人に住職位をお譲りになられる時には、実に乗泉寺信徒五千戸、お弟子一五〇名にのぼり、ご弘通は遠く北海道にまで及びました。

 乗泉寺門末寺院の教講が、今現在なんの不自由もなくご信心させていただけるのは、蓮隆扇三祖のお陰は申すに及ばず、みぢかな所で申せば、日歓・日晨両上人の捨身決定のご奉公があったればこそです。

 教講異体同心で報恩ご奉公に気ばらせていただきましょう!

御教歌

はし鷹の こぶしの下の ぬくめ鳥

   恩をしらぬは 人にぞ有ける

 

      開化要談(八)・扇全十三巻二〇五頁